MANUAL生活騒音マニュアル

ご存知ですか?生活騒音

あなたのその音は、大丈夫ですか?
人は人との関わりの中で暮らしています。
マンションやアパートなどの集合住宅では、壁1枚隔てて隣の生活があります。
自分の出した音が、周りの人に迷惑を掛けていることもあります。
ちょっとした気遣い・気配りで、あなたの周りに優しい音環境を作り出すことが出来ます。
本マニュアルをご確認いただき、住みよい生活環境を作り上げましょう。

1音についての基礎知識

(1)音の大きさ

音の大きさはデシベル(dB)という単位で表示され、その目安はおおよそ下図のようになります。
人の話し声でも、時と場合によっては、大きな騒音源となります。
日常生活で「静か」と感じるのは45dB以下であると言われており、望ましい音のレベルは40~50dBであると言われています。


目安①
(うるささ)
目安②
(身体/生活への影響)
騒音地
(db)
騒音発生源と距離
(大きさの目安)
きわめてうるさい 聴覚機能に異常をきたす 120db ・ジェットエンジンの近く
120db ・飛行機のエンジン近く
110db ・自動車のクラクション(2m)
100db ・電車が通るときのガード下
・液圧プレス(1m)
うるさくて我慢できない 90db ・犬の鳴き声(5m)
・騒々しい工場の中
・カラオケ(店内中央)
・ブルドーザー(5m)
80db ・地下鉄の車内
・電車の車内・ピアノ(1m)
・布団たたき(1.5m)
・麻雀牌をかき混ぜる音(1m)
うるさい かなりうるさい、
かなり大きな声を出さないと会話ができない
70db ・騒々しい事務所の中
・騒々しい街頭・セミの鳴き声(2m)
・やかんの沸騰音(1m)
非常に大きく聞こえうるさい、
声を大きくすれば会話ができる
60db ・静かな乗用車
・普通の会話
・洗濯機(1m)
・掃除機(1m)
・テレビ(1m)
・トイレ(洗浄音)
・アイドリング(2m)
普通 大きく聞こえる、通常の会話は可能 50db ・静かな事務所
・家庭用クーラー(室外機)
・換気扇(1m)
聞こえる会話には支障なし 40db ・市内の深夜
・図書館
・静かな住宅地の昼
静か 非常に小さく聞こえる 30db ・郊外の深夜
・ささやき声
ほとんど聞こえない 20db ・ささやき
・木の葉のふれあう音

2生活騒音

活騒音とは、日常生活によって、家の中やその周辺で発生する様々な騒音のことです。
また、一般家庭から発生する生活騒音は、法律などによる規制の対象にはなっておりません。

(1)身のまわりのものが発生源

生活騒音としてとらえることのできるものには、次のようなものがあります。


①家庭用機器からの騒音

冷蔵庫、洗濯機、乾燥機、掃除機などの音
・深夜に使用する場合、音が小さくても問題になることがあります。

②家庭用設備、住宅構造面からの騒音

空調機、湯沸かし器、風呂釜、バス・トイレの給排水、ドアの開閉音など
・運転開始時の異音、トイレの排水音は意外と大きく聞こえます。
・音が小さい場合でも、住宅の壁などを通じて音が伝わることがあります。

③音響機器からの音

ピアノ、ステレオ、テレビ、ラジオなどの音
・同じ機器であっても、設置位置、住宅構造により外に漏れる音の大きさは異なります。

④生活行動にともなう音

話し声・泣き声・笑い声、飛び跳ねる音など
・人の行動によって発生し、加害感が少ないことで問題の解決が長引くことが多いです。

⑤その他

自動車・オートバイのアイドリング時の音、犬・猫などペットの鳴き声など

(2)時には加害者に

国土交通省が行った「平成25年度マンション総合調査結果」によると、マンションの65.6%において、居住者の生活マナー等何らかのトラブルが発生しています。
その主なものは、「生活音」34.3%と最も多く、次いで「違法駐車」が24.7%、「ペット飼育」が22.7%となっており、音に関係するトラブルが多いのが特徴です。(重複回答)
どの問題も、マンションに居住する中から発生するもので、そういう意味では生活騒音は、誰でも加害者側になる可能性があるといえます。

(3)時間も場所もまちまち

生活騒音は毎日の生活の中で出る音ですから、音の種類、音の出る時間、場所はいつも同じとは限りません。
昼間は気にならなかった音でも、早朝や夜間に周りが静かになれば、うるさく感じることもあります。
「45デシベルだから何の問題もない。」というようにはいかないのが生活騒音です。

(4)集合住宅は音が聞こえます

一般的に木造の物件に比べて、「鉄筋コンクリートマンションは音がしない!」と言われていますが、建物の防音性・遮音性などは壁や床の仕様(厚さ等)で変わりますので、音が全く伝わらないわけではありません。
集合住宅である限り、必ず他部屋の音は聞こえますので、建物の構造(木造・鉄筋コンクリートなど)に関わらず、音の発生には十分にご注意ください。
また、隣室からの生活音については集合住宅の性質をご理解のうえ、通常生活の範囲内で生じる音についてはご了承ください。

3生活騒音を減らすために

社会生活を営む上で、他人の迷惑になる音は、できるだけ出さないように工夫することが必要です。しかし、工夫程度の簡単な方法では、問題の解決が期待できない場合もあります。このような時は、必要に応じて何らかの防音対策が必要になります。

(1)音はこのようにして小さくできます

①発生源を影響の少ない離れた場所へ移動する(距離減衰)
②発生源を囲うなど、音の伝わる経路を遮る(遮音)
③グラスウールなど、音を吸収する効果の大きい材料を内面に貼る(吸音)
④飛び跳ね音を和らげるために、ゴムやマットなどを使用する(制振・防振)
⑤床に厚手のカーペットなど、音の伝わりを弱めるマット類を敷く(防音)

(2)簡単な防音のしかた

①洗濯機

・壁や床に振動を伝えないよう置き方に注意する。
・振動を防ぐために、防振マット(ゴム)や消音マットを使用する。
・早朝や深夜時間帯の使用は控える。
・機器から異音がするときは、速やかに修理する
などの対策を行う。

②エアコン(室外機の音など)

・早朝や深夜時間帯の使用は、できるだけ控える。
・機器から異音がするときは、速やかに修理するなどの対策を行う。

③ピアノ・電子オルガン(※使用を禁止されている物件もあります

ピアノや電子オルガンなどの楽器類は、何らかの防音対策を施さないかぎり、かなりの音が外へもれると考えなければなりません。

・防音をしていない場合は、夜間演奏はやめる。
・演奏する部屋は外壁に接していない部屋か、隣室への影響が少ない部屋を選ぶ。
・演奏するときは、窓や扉を必ず閉める。
・カーペットを敷いたり、厚手のカーテンを使って室内の吸音を良くする。
・音量を調整することができるものは、音量を小さくして演奏する。

④テレビ・ステレオ・カラオケなどの音響機器

・早朝や深夜時間帯は、音量を小さくする。
・置き場所や向きは、隣室への影響が少ない所を考慮して置く。
・夜間はスピーカーではなく、ヘッドホンやイヤホンを使う。

⑤目覚まし時計・電話・チャイム

携帯電話の目覚ましバイブも大きな振動となり、周りのお部屋に迷惑を掛けてしまいます。

・振動するものは、クッションなどの上に置く。
・音量の調節ができるものを選ぶ。
・隣人に迷惑のかからない場所に置く。

⑥風呂・給排水音

木造の壁1枚で隣室と接している集合住宅では、浴室・台所・トイレなどからの流水音は、本人が思っている以上に隣室に伝わっているものです。

・早朝や深夜時間帯の入浴は、できるだけ控える。
・早朝や深夜時間帯の水の使用はできるだけ控え、流水音を減らす。
・水道の蛇口には泡沫水栓を使用したり、消音キャップを取り付ける。

⑦話し声・騒ぎ声

人の声の大きさは性別、年齢、話の内容などによってある程度違いますが、一般的にはおおよそ60デシベル以上、ひそひそ話でも40デシベル程度あるといわれています。このため、本人は案外気付かずに迷惑を掛けていることがあります。

・夜間遅くの話し声には十分注意する。

⑧飛び跳ねや足音

床材の上に厚手のカーペットなどのマット類を敷くことで、防音に対して大きな効果が期待されます。

・足音は意外と階下、上階にまで響くので注意する。
・小さい子どものいる家庭では、床にマット類を敷くなど、階下、上階の人の迷惑にならないようにする。
・かかとから着地するような歩き方を控え、室内では静かに歩くようにする。

⑨扉・窓の開閉音

・扉が跳ね返るような乱暴な開け閉めはやめる。
・扉には隙間テープのようなクッションを貼って音の発生を少なくする。

⑩自動車の空ぶかしなど

自動車の空ぶかしやエンジンのアイドリングは、多くの人が迷惑を受けています。人々が寝ている早朝や深夜に自動車を使用する時は、十分な注意が必要です。

・暖気運転は最小限にとどめる。
・ドアの開閉は静かに。
・早朝や深夜時間帯には、駐車場付近での大きな声での立ち話はやめる。
・オートバイは、他人の迷惑にならない所まで押していってエンジンをかける。
・カーラジオ、カーステレオは、音量に十分注意する。

⑪ペット(飼育許可を受けている場合)

・小さいときからしつけ、むだ吠えはさせない。
・室内を走り回る音が階下や隣室に響くことがあるので、床にマットなどを敷く。

4騒音問題を解決するために

(1)気配りを大切に

生活騒音は、人の活動にともなって発生するものですから、集合住宅では音をなくすことはできません。それだけに、一人ひとりが普段から心がけて、必要以上の音を出さないように注意することが大切です。相手の身になって考え、生活しましょう。

(2)隣人関係を大切に

生活音の感じ方は、その音を出している家庭の気配りと、人との付き合いの程度によって変わると言われています。つまりは、良い隣人関係を作ることが生活騒音によるトラブルを減らすことにもつながると思われます。日頃から挨拶をするなど、近所づきあいに心がけましょう。お互いを思いやる気持ちが静かさを作り出します。

(3)問題が起きたら

ガマンを重ねるとトラブルが生じやすくなります。まずは管理会社に連絡の上、状況の報告をお願いします。直接、当事者に苦情を伝える方も居りますが、お互いが感情的になって話し合いができず、トラブルが大きくなることもありますのでご注意ください。

管理会社で連絡を受け付けてから、騒音の発生元に確認をしたり、注意文章を投函して騒音防止の注意喚起を行います。
それでも騒音が収まらない場合は、直接、騒音現場の確認に伺うこともございます。その際は、感覚的な音を数値として表示できる『騒音計』を持参し、円満な解決を目指します。

騒音をなくす5つの気配り

1.時間帯に配慮しましょう
2.音がもれない工夫をしましょう
3.音は小さくする工夫をしましょう
4.音の小さい機器を選びましょう
5.ご近所とのお付き合いを大切にしましょう